検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 28 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

論文

福島前面海域におけるトリチウム存在量の推定とその経時変化; 福島沿岸および沖合のトリチウム存在量と1F貯留量および年間放出管理量との比較

町田 昌彦; 岩田 亜矢子; 山田 進; 乙坂 重嘉*; 小林 卓也; 船坂 英之*; 森田 貴己*

日本原子力学会和文論文誌(インターネット), 22(1), p.12 - 24, 2023/01

2013年から2021年の1月まで、福島第一原子力発電所周辺の福島沿岸と沖合という二つのエリアで、トリチウムのモニタリングデータからそのインベントリーの経時変化を推定した。それらの結果から沖合のエリアにおけるインベントリー平均量は、1Fに貯留されているトリチウムの凡そ1/5程度であり、その時間変動量は、1F貯留量の1/20程度ということが分かった。これらの結果は、既に海域に存在しているトリチウムのインベントリーが、1F貯留量の放出に際し、無視できないことを示している。また、その沖合の一定のエリアにおけるインベントリーの評価を1960年代にまで遡ると、過去には核実験により、平均して1F貯留量の4倍程のトリチウムインベントリーが1960年代に存在していた他、1960年から1980年代にかけて凡そ30年に渡り、1F貯留量と同程度かそれ以上のインベントリーが存在していたことが分かった。この事実は、過去に既に1F貯留量を瞬時に放出し当該沖合の海域に滞留するとした保守的条件より遥かにトリチウムが海洋中に存在していた時期が長期間あったことを示している。更に、トリチウムのインベントリーを千葉から宮城沖まで含めた領域に拡大し評価すると、現在、1F貯留量の凡そ半分が存在していることが分かる。ここで、トリチウムの被ばく量を魚食を通じた内部被ばくと仮定し、1F貯留量がその拡大領域にて拡散し1年滞留するとした保守的評価をすると、その量は、自然放射線からの寄与の100万分の一程度であり、殆ど無視できることが分かった。

論文

Validation study of ambient dose equivalent conversion coefficients for radiocaesium distributed in the ground; Lessons from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident

越智 康太郎; 舟木 泰智; 吉村 和也; 飯本 武志*; 松田 規宏; 眞田 幸尚

Radiation and Environmental Biophysics, 61(1), p.147 - 159, 2022/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:47.19(Biology)

The ambient dose equivalent conversion coefficient (ADC) for converting from the radionuclide inventory to the ambient dose equivalent rate (ambient dose rate) is used to estimate exposure doses. We have collected actual data, ambient dose rate at 1 m above the ground level and vertical distribution of radiocesium in the soil sample, around the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (FDNPS). The actual data during FY2011-FY2019 is used for confirming the validity of ADC. The ADC assuming the vertical distribution of radioceisum were calculated with relaxation mass depth. Good correlation was found between the calculated inventory by the ambient dose rate and ADC in this study and actual radiocesium inventory. Therefore, the ADC in this study sufficiently reflected the actual deposition status of radiocesium on the ground surface after the FDNPP accident.

論文

Tritium release behavior from JT-60U vacuum vessel during air exposure phase and wall conditioning phase

磯部 兼嗣; 中村 博文; 神永 敦嗣; 東島 智; 西 正孝; 小西 哲之*; 西川 正史*; 田辺 哲朗*

Fusion Science and Technology, 48(1), p.302 - 305, 2005/07

 被引用回数:5 パーセンタイル:35.8(Nuclear Science & Technology)

核融合炉真空容器内トリチウムインベントリー低減・制御技術開発の一環として、水分濃度を管理した空気をJT-60U真空容器内に封入した場合のトリチウムの壁面からの放出挙動を観測した。トリチウムの放出は300ppmから水分濃度の上昇とともに促進されることがわかり、3400ppmにおいては13MBqのトリチウム放出量となった。この放出量は、放電洗浄によるトリチウム除去運転で最もトリチウム放出量の多かった5時間の水素雰囲気グロー放電に匹敵し、水との同位体交換反応により容易にトリチウムが除去されることを確認した。また壁調整運転の一環として、水素,ヘリウム及びアルゴンガスを真空容器内にパージさせた場合の排ガス中におけるトリチウム濃度も測定した。その結果、排ガス中におけるトリチウム濃度は、ガス種や導入圧力にかかわらず、約0.1Bq/cm$$^{3}$$であった。このことから、単なる水素ガスパージでは、同位体交換反応によるトリチウム除去を期待できないことが判明した。

報告書

RI・研究所等廃棄物の埋設処分における安全評価上重要核種の選定,2; 原子炉施設及び照射後試験施設から発生した廃棄物の核種分析手法の検討

浅井 志保; 坂井 章浩; 吉森 道郎; 木原 伸二

JAERI-Tech 2003-071, 46 Pages, 2003/08

JAERI-Tech-2003-071.pdf:4.31MB

RI・研究所等廃棄物処分の放射能インベントリー調査において、実廃棄物を対象とした放射化学分析により、計算・記録により求めた核種組成比の検証を行うため、原子炉施設及び照射後試験施設から発生した廃棄物を対象として、RI・研究所等廃棄物の核種組成比にかかる特徴を考慮した分析スキームを検討した。本分析法は、分離工程を合理化するものであるが、$$^{59}$$Ni及び$$^{238}$$Uのような組成比の小さい核種を含む全ての核種について相対誤差が数$$sim$$10%程度で定量値が得られ、かつ各分離系統における回収率がおおむね良好であった。これらの結果から、検討した分析スキームは、原子炉施設及び照射後試験施設から発生する廃棄物の放射化学分析法として簡便かつ妥当であることを確認した。

論文

Tritium release properties of neutron-irradiated Be$$_{12}$$Ti

内田 宗範*; 石塚 悦男; 河村 弘

Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part1), p.653 - 656, 2002/12

 被引用回数:29 パーセンタイル:84.88(Materials Science, Multidisciplinary)

高融点かつ化学的安定性に優れるBe$$_{12}$$Tiは、600$$^{circ}$$C以上で使用される原型炉ブランケット用先進中性子増倍材として期待されている。ブランケット内でのトリチウム放出特性を評価するために、高速中性子フルエンス4$$times$$10$$^{20}$$ n/cm$$^{2}$$ (E$$>$$1MeV) で330, 400 and 500$$^{circ}$$Cの温度で照射したBe$$_{12}$$Tiを用いて、トリチウム放出実験を行った。Be$$_{12}$$Tiは、ベリリウムに比べてトリチウムが放出され易く、600$$sim$$1100$$^{circ}$$Cでのトリチウム拡散係数はベリリウムよりも二桁大きかった。良好なトリチウム放出特性に加えて、1100$$^{circ}$$Cまで加熱したサンプルについて測定したスウェリング量はベリリウムに比べて小さいことがわかった。

論文

A Design study of advanced hydrogen isotope separation system for ITER

岩井 保則; 山西 敏彦; 西 正孝

Fusion Technology, 39(2-Part2), p.1078 - 1082, 2001/03

現在進行中のITER設計見直し作業の一環として、燃料循環システムの中核である水素同位体分離システム(ISS)の処理流量の減少に基づいた概念設計の再検討を行った。ISSでは供給される三種類(プラズマ排ガス,水処理システムからの排ガス,中性粒子注入システムからの排ガス)のフィードを深冷蒸留法により、燃料用のトリチウム濃縮流、中性粒子注入システム用の重水素濃縮流、軽水素排ガスに分離する。本報ではサイドカット流、平衡器の減数などシステムの簡略化とITERの段階的運転シナリオを考慮した4塔からなる独自の塔構成を提案した。プラズマ排ガスのトリチウム濃度、要求される燃料流中のトリチウム濃度及びその流量が総トリチウムインベントリーに与える影響を考察した。また現状の塔構成では軽水素排ガス中のトリチウム濃度が運転中に変動する可能性を指摘し、塔の構成変更による対策を提案した。

論文

RI・研究所等廃棄物処分システムの検討; 浅地中処分施設の予備的安全評価

坂井 章浩

KURRI-KR-56, p.58 - 79, 2001/03

RI・研究所等廃棄物事業推進準備会の下、処分システム開発として、RI・研究所等廃棄物に含まれる放射性核種の種類と放射能量(放射能インベントリー)の調査並びに浅地中埋設方式のうちコンクリートピット型及び簡易型処分施設の概念設計を行った。放射能インベントリー調査では、原研東海研の発生放射物を対象として、コンクリートピット型及び簡易型処分における廃棄体量及び核種別放射能量の測定を行った。さらに、それらの結果から、処分の安全評価上重要核種の予備検討を行ったところ、17核種+$$alpha$$核種をその候補として得た。処分施設の概念設計では、複数の立地条件を設定して簡易型及びコンクリートピット型処分施設を設計し、安全性評価及び経済性評価を行うことにより、処分の概念設計に立地環境条件が及ぼす影響について検討した。その結果、想定したどの環境条件においても、処分施設の安全性が確保される見通しを得た

論文

Possible scenario to start up DT fusion plant without initial loading of tritium

小西 哲之; 朝岡 善幸*; 日渡 良爾*; 岡野 邦彦*

プラズマ・核融合学会誌, 76(12), p.1309 - 1312, 2000/12

十分なプラズマ性能、完結した燃料循環系、トリチウム増殖比TBR$$>$$1を持つ核融合炉を初期装荷トリチウムなとで起動するシナリオを検討した。中性粒子ビームによる外部入力で、dd反応をもとにトリチウムを自己増殖して起動するシナリオが可能である。重水素で起動すると、主としてビームとの反応で初期にはdd反応によりトリチウムが生成し、約1%以上からdt反応が優勢になる。以後反応量はトリチウム濃度に大略比例し、指数的に増加する。代表的な例では100日オーダーで起動する。初期にトリチウムが存在すればそれだけ起動期間は短縮される。インベントリが大きいか、TBRが1に近い場合は合理的期間では起動できない。この結果より初期装荷トリチウムは必須ではなく、経済的な問題に相対化され、導入の制約や運転上の問題とはならないことが結論される。

報告書

平成12年度研究開発課題評価(事前評価)報告書; 課題評価「長寿命核種の分離変換技術の研究開発」

研究開発課題委*

JNC TN1440 2000-007, 115 Pages, 2000/08

JNC-TN1440-2000-007.pdf:4.45MB

核燃料サイクル開発機構(以下、サイクル機構)は、「国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針」(平成9年8月7日、内閣総理大臣決定)及びサイクル機構の「研究開発外部評価規程」(平成10年10月1日制定)等に基づき、「長寿命核種の分離変換技術の研究開発」に関する事前評価を研究開発課題評価委員会(高速炉・燃料サイクル課題評価委員会)に諮問した。これを受けて、高速炉・燃料サイクル課題評価委員会は、本委員会によって定めた評価方法に従い、サイクル機構から提出された課題説明資料、補足説明資料及び委員会における議論に基づき、本課題の評価を行った。本報告書は、その評価結果をサイクル機構の関係資料とともに取りまとめたものである。

報告書

溶融塩高速炉の検討

久保田 健一; 江沼 康弘; 田中 良彦; 此村 守; 一宮 正和

JNC TN9400 2000-066, 52 Pages, 2000/06

JNC-TN9400-2000-066.pdf:1.82MB

平成11年度より2年間の予定で高速増殖炉サイクルの実用化に向けた調査研究として、「実用化戦略調査研究フェーズI」を実施している。本報告書は、このフェーズIの中間段階、すなわち平成11年度の研究成果をまとめたもので、実用化戦略調査研究において対象としたFBRプラントシステムのうち溶融塩高速炉について技術的成立性及び経済性等の観点から検討を加えたものである。平成11年度は、その他概念の高速炉として流動燃料炉全般を対象として検討に着手し、現時点での知見に基づき軽水炉との燃料サイクルの整合が取れるU-Puサイクルが可能な唯一の高速増殖炉体系として、塩化物溶融塩炉を選定した。次に、溶融塩炉の抱える技術的・経済的な様々な課題を摘出・評価したうえで、塩化物溶融塩炉としての諸特徴を具備した溶融塩燃料組成及びプラント概念を暫定構築し、溶融塩以外の冷却材を使用するプラントと比較評価するため、限られた技術情報を前提として技術的及び経済的成立性について評価し以下の結果を得た。(1)塩化物溶融塩炉は固有の安全性を有し、再処理費や燃料費の著しい合理化効果が期待できる。(2)燃料インベントリと炉心冷却能力はNa冷却炉より劣るため、原子炉及び冷却系機器の物量がNa冷却炉より増加する。(3)溶融塩との共存性のある経済的な構造材料開発の見通しが不明である。以上の結果より、現状では次の検討ステップへの移行は時期尚早と考えられる状況であるとの結論に至った。

報告書

ITERトリチウムプラントの水素同位体分離システムのための深冷蒸留塔の構成とインベントリーに関する考察

岩井 保則; 山西 敏彦; 西 正孝

JAERI-Tech 2000-002, p.37 - 0, 2000/02

JAERI-Tech-2000-002.pdf:1.49MB

ITER-FDRの定常状態プラズマオペレーション(燃焼時間10,000s,排気流量200Pam$$^{3}$$/s)に対応した水素同位体分離システム(ISS: Isotope Separarion System)について、ISSに供給される三種類のフィード流(プラズマ排ガス、水処理システムの排ガス、中性粒子流量システムの排気ガス)の中の水処理システムからの水素流量を大幅に減少できるという見通しに基づき、設計の見直しを行った。本検討ではITERの段階的建設のシナリオも考慮して、四塔からなる独自の塔構成を提案した。最大冷媒容量はFDRのISS基本設計の44%と大幅に減少した。一方、最大トリチウムインベントリーについてはFDR-ISS基本設計と同等となったが、運転条件に対応したペレット用のトリチウム濃縮流の検討の進展によって、トリチウムインベントリー低減の可能性を見いだした。

論文

Isotope exchange reactions on ceramic breeder materials and their effect on tritium inventory

西川 正史*; 馬場 篤史*; 河村 繕範; 西 正孝

JAERI-Conf 98-006, p.170 - 182, 1998/03

核融合炉ブランケットのトリチウム増殖材であるリチウムセラミックスからのトリチウム放出挙動は、まだ完全に理解されていない。ブランケットスウィープガスにH$$_{2}$$あるいはD2を添加する計画があるが、気相中水素同位体と増殖材表面のトリチウムとの交換反応速度も定量されていない。本研究では、この交換反応速度を実験的に求めた。また、交換反応がブランケットのトリチウムインベントリーに与える影響についても検討した。

論文

Status of the ITER tritium plant design

吉田 浩; O.Kveton*; J.Koonce*; D.Holland*; Haange, R.*

Fusion Engineering and Design, 39-40, p.875 - 882, 1998/00

 被引用回数:25 パーセンタイル:85.91(Nuclear Science & Technology)

ITER-EDA設計活動は昨年12月に詳細設計報告書(Detail Design Report)をまとめ上げ、いよいよ最終設計段階(1998年7月に報告書提出)となった。本発表ではITERのプラズマ運転に必要となるDT燃料循環系、トリチウムの安全取扱いの要となる多重隔壁閉じ込めシステム、トリチウム廃液低減化のためのトリチウム水処理系等を構成する種々のトリチウム処理プロセスの概要を述べると共にプラント全体としてのトリチウムインベントリー分布解析結果、代表的な事故解析の結果を説明する。

論文

核融合炉内外におけるトリチウムの挙動,3; 燃料システム内トリチウム挙動

山西 敏彦; 西川 正史*; 中塩 信行*

プラズマ・核融合学会誌, 73(12), p.1326 - 1332, 1997/12

現在、ITER燃料システムの主コンポーネントの設計が、トリチウムインベントリー推算、故障事象解析の観点からも進められている。システムは2つの大きな特徴を持っている。約1kgの大きなインベントリーを持っていること、さまざまなプラズマからの排ガスに対応して高純度精製燃料(D-T)を再びプラズマに供給しなければならないことにある。この観点に立てば、シミュレーションコードを整備し、トリチウム計量管理及び制御システムを設計することの重要性が認識されよう。一例として、燃料システムの主コンポーネントである深冷蒸留塔の制御システム設計について、本報告で紹介する。燃料システムでのトリチウム取り扱いという観点からは、材料表面とプロセスガスのトリチウムに関する挙動が、プロセスのメンテナンス及びそれによって生じる廃棄物の問題を議論するうえで重要である。

論文

Isotope exchange capacity of solid breeder materials

馬場 淳史*; 西川 正史*; 河村 繕範; 奥野 健二

Journal of Nuclear Materials, 248, p.106 - 110, 1997/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:37.13(Materials Science, Multidisciplinary)

リチウムセラミックスからの増殖トリチウム放出挙動はまだ完全に理解されておらず、多くのin-situ実験結果が、トリチウムの結晶内拡散過程を律速して解析されているものの、表面反応の寄与が無視できないことも指摘されている。筆者らはリチウムセラミックス結晶表面の吸着水量を報告してきたが、今回、同位体交換反応を介して捕捉されるトリチウム量を吸着容量と区別し、交換容量として測定した。交換反応は、結晶表面に強力に吸着した化学吸着水あるいは結晶水中の水酸基を介して生じると考えられ、リチウムジルコネートでは交換容量が観測されなかった。また、トリチウムの結晶内拡散係数,吸着容量、そして今回求めた交換容量から、ブランケット内トリチウムインベントリーを推算し、同位体交換容量が与える影響について検討した。

報告書

核融合炉用トリチウムプラントにおける深冷蒸留塔の塔構成とインベントリーに関する考察

岩井 保則; 山西 敏彦; 奥野 健二

JAERI-Tech 96-043, 31 Pages, 1996/11

JAERI-Tech-96-043.pdf:0.95MB

核融合炉の水素同位体分離プロセスには深冷蒸留塔が最有力視されている。しかし、この方法は水素を液体として扱うことからトリチウムインベントリーが大きくなることが問題であり核融合炉の安全上、インベントリーが最小限になるように深冷蒸留塔システムを設計する技術を確立することが非常に重要である。本報告では、ITER規模の核融合炉を想定し、予想されている各排ガスの流量と組成に基づき設計計算を実施し、インベントリーの最小化という観点から塔構成の検討、考察をおこなった。従来のITER用ISSの設計条件に基づき計算をおこなった結果H濃縮塔とHT分離塔、D濃縮塔、T濃縮塔の3塔ループからなる4塔構成でシステム全体の総インベントリーを94gと目標の100g以下を満たすことができた。またこの手法は新しい条件にも対応させることができることができた。

論文

Release behavior of water from solid breeder blanket

河村 繕範; 奥野 健二; 西川 正史*

Proceedings of 4th International Workshop on Ceramic Breeder Blanket Interface (CBBI-4), p.235 - 248, 1995/10

セラミック増殖ブランケット内でのトリチウムの挙動については、現実的条件で実験を行うべきとの考えに基づきin-situ実験が行われてきた。しかし、一方で非照射条件での実験も、ブランケット内のトリチウムの移動過程を表現できるパラメータを求めるうえで重要である。筆者らは、既に得ている核種セラミック増殖材の水分吸着データから、トリチウム収着インベントリーと物質移動係数を求めた。そして、結晶内トリチウム拡散係数として報告されているものの中には、水分吸着脱着抵抗や装置配管の影響を含んでいる可能性のある報告値があることを指摘した。また、ブランケットパージ気流中に水素を添加した際の水分発生現象についても、水分発生量と発生速度を定量した。本報告ではこれらの結果について発表する。

論文

Operation of a simulated non-steady tokamak fuel loop using the tritium systems test assembly

小西 哲之; 山西 敏彦; 榎枝 幹男; 林 巧; 大平 茂; 山田 正行; 鈴木 卓美; 奥野 健二; Sherman, R. H.*; Willms, R. S.*; et al.

Fusion Engineering and Design, 28, p.258 - 264, 1995/00

 被引用回数:4 パーセンタイル:43.46(Nuclear Science & Technology)

米国ロスアラモス国立研究所のトリチウムシステム試験施設(TSTA)は核融合炉燃料循環系の模擬試験施設であり、原研との日米協力によって100グラムレベルのトリチウムを用いて最長25日間の定常運転に成功した。しかし近未来のトカマクはパルス運転が想定され、また現実の装置では起動、停止など非定常条件にも対応する必要がある。この燃料循環系の非定常条件での挙動の研究を行うため、2年間協定を延長して実験を行っている。深冷蒸留による同位体分離システムはフィードバック流を用いた流路と1~2本に蒸留塔を減らした配位を用い、また自動制御を加えた。原研製燃料精製システム(JFCU)は新たに模擬プラズマ排ガスをバッチ処理する配位を用い、インベントリーを大きく低減することが確認された。TSTAループは満足すべき運転の柔軟性を示したが、制御上のいくつかの問題も摘出された。

論文

Dynamic measurements of water adsorption on Li$$_{2}$$O

竹下 英文; 渡辺 斉*

Journal of Nuclear Materials, 208, p.186 - 190, 1994/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:47.65(Materials Science, Multidisciplinary)

トリチウム増殖材料として研究開発が進められている酸化リチウム(Li$$_{2}$$O)では、水蒸気との化学反応性を定量的に把握することが効率的なトリチウム回収システムを検討する上で重要となる。このような観点から、本報ではブランケットの増殖材領域におけるトリチウムインベントリーの主要な要素である吸着インベントリーを評価するために、Li$$_{2}$$Oに対する水蒸気の吸着挙動を調べたので、その結果について報告する。実験では、所定温度に保ったLi$$_{2}$$O試験上に一定濃度の水蒸気を含むキャリアガスを流し、下流の水蒸気濃度が入口濃度に等しくなったところで試料温度を階段状に昇降させ、試料により放出又は吸収される水分量を測定した。実験から水蒸気吸着は温度に対して可逆的であり、900K付近で溶解過程と競合していることが分かった。また、実験結果の解析から、水蒸気吸着量を温度の関数として評価した。

報告書

Joint operation of TSTA under the collaboration between JAERI and DOE; TSTA loop run October 1990, from October 1990 tritium run test plan and result, TTA-TP-100-19

小西 哲之; 大平 茂; 井上 雅彦*; 渡辺 哲郎*; 成瀬 雄二; 奥野 健二; Barnes, J. W.*; Sherman, R. H.*; Bartlit, J. R.*; Anderson, J. L.*

JAERI-M 93-085, 40 Pages, 1993/03

JAERI-M-93-085.pdf:0.8MB

原研は日米協力協定AnnexIVに基づいて米国ロスアラモス国立研究所のTSTAにおいて核融合炉燃料ループの模擬試験を共同で行っている。本試験は1990年10月に行ったもので、同位体分離システムにおいては3カラムによる運転、分離特性の測定、また燃料精製系ではモレキュラーシーブ塔に固定されて残留するトリチウムの挙動測定を主要な目的とした。システムは5日間に渡って安定に運転され、高濃度T$$_{2}$$の代りにDTを供給燃料として取り出す簡便な配位が実証された。また、深冷分離塔の塔内成分分布の定量的な測定に成功した。燃料精製系では装置停止後もモレキュラーシーブに残留するトリチウムのインベントリーに与える影響が明らかとなった。

28 件中 1件目~20件目を表示